NetBeans Mobility Pack for CDC 5.5.1 クイックスタートガイド
はじめに
CDC アプリケーションは、2M バイト以上のメモリーを備えた携帯情報端末やワイヤレスデバイスで実行することを目的としたアプリケーションです。この構成は、携帯電話よりも機能豊富な JVM をサポートするものです。携帯電話のメモリーは通常 128K 〜 512K バイトであり、CLDC (Connected Limited Device Configuration) が使用されています。
このドキュメントでは、NetBeans Mobility Pack for CDC 5.5 を使用した、Java Platform, Micro Edition (Java ME プラットフォーム) の CDC (Connected Device Configuration) アプリケーションの作成について、概説します。このドキュメントでは、新しい CDC プロジェクトを作成する基本的な手順を示します。デバイスエミュレータに簡単なフォームを表示する Java ME CDC プロジェクトを作成する方法をプロファイルごとに 1 つずつ、合計 4 通り示します。1 つは Mobile Windows デバイス用です。このドキュメントは、できるだけすばやく作業を進められるように作られています。
このドキュメントは、次の節から構成されています。
ソフトウェア要件
CDC Mobility Pack のソフトウェアとハードウェアの要件は、NetBeans Mobility Pack for CDC 5.5.1 リリースノートに示しています。
エミュレータプラットフォームの追加
NetBeans Mobility Pack は、次のエミュレータプラットフォームをサポートしています。
- Sun Java Toolkit for CDC 1.0
- Ricoh Embedded Software Architecture Emulator 1.14c
- UIQ SDK 3
- Sony Ericsson M600 デバイスと P990 デバイス
- Nokia Series 80 Platform SDK for Symbian OS, for Java, Personal Profile
- NSI.com CrEME エミュレータ
- SavaJe オペレーティングシステム
エミュレータプラットフォームを追加する手順は、NetBeans Mobility Pack for CDC 5.5.1 インストールガイドで説明しています。
CDC アプリケーションの作成
ここでは、プロファイルごとに CDC アプリケーションプロジェクトを作成します。Personal と AGUI の各プラットフォームについては、IDE の GUI ビルダーを使用してアプリケーションに GUI を作成します。最後に、NSIcom CreME VM を使用した Windows CE 用のアプリケーションを作成します。
プロファイルは次のとおりです。
新しい CDC アプリケーションの作成 - Personal Profile
ここでは、Nokia Series 80 Platform SDK for Symbian OS, for Java, Personal Profile を使用して、Personal Profile 用の アプレットを作成します。Sony Ericsson プラットフォームも Personal Profile をサポートしています。
- メインウィンドウから「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。
- 「CDC プラットフォーム」カテゴリから「CDC アプリケーション」テンプレートを選択します。「次へ」をクリックします。
- 「プラットフォームを選択」ページで Nokia S80 プラットフォームを選択します。「次へ」をクリックします。
- プロジェクトの名前を S80CdcApplication として、コンピュータ内でのプロジェクトの場所を指定します。「主クラスを作成」チェックボックスは選択したままにします。
- ユーザーにわかりやすいアプリケーション名を指定します。この例では、このフィールドに My First CDC App と入力します。
- 「完了」をクリックします。新しいアプリケーションが作成され、次の図に示すように GUI ビルダーに主クラスのフォームが開きます。生成されたコードはプロファイルに基づいています。この例では、主クラスは
java.awt.Frame から派生しています。
Project Matisse の GUI ビルダーを使用したアプリケーションインタフェースの作成
Project Matisse の GUI ビルダーは、通常の J2SE 開発のときと同じように使用できます。GUI ビルダーで Main.java フォームを右クリックし、「レイアウトを設定」>「フリーレイアウト」を選択します。次に「パレット」ウィンドウから GUI ビルダーのデザイン領域まで、コンポーネントをドラッグ&ドロップします。フォームでは AWT コンポーネントだけを使用するように注意してください。Nokia Series 80 デバイスはすべて Personal Profile をサポートしているので、AWT ウィジェットだけを使用できます。
IDE の GUI ビルダーの使用については、Java GUI と Project Matisse の学習を参照してください。
完了したら、「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトを右クリックし、「プロジェクトを実行」を選択します。アプリケーションが、デバイスエミュレータの「アプリケーション」メニューに表示されます。これでエミュレータでデバイスを実行できます。
プロジェクトをデバッグしたり、JUnit フレームワークを使用してテストを作成、デバッグしたりすることもできます。
配布ファイルの構築
アプリケーションはもうすぐ完成です。プロジェクトを右クリックし、「ターゲットバンドルを構築」を選択します。IDE によって SIS ファイルが PROJECT_HOME/target フォルダに作成されます。このファイルは「ファイル」ウィンドウに表示されます。証明書、非公開鍵、パスワードなどの追加パラメータを指定した場合は、SIS ファイルは自動的に署名されます。
Nokia プロジェクトを構築するには、「Build SIS」コマンドも使用します。Nokia 向けの SIS の構築はまだサポートされていませんが、PROJECT_HOME/dist に作成された JAR ファイルを使用してアプリケーションを配備できます。
新しい CDC アプリケーションの作成 - AGUI Profile
ここでは、Sun Java Toolkit for CDC 1.0 を使用して、AGUI Profile 用の CDC アプリケーション (Xlet) を作成します。AGUI Profile は SavaJe OS プラットフォームでもサポートされています。
注: SavaJe プラットフォーム向けの開発については、SavaJe プラットフォーム向け開発 (英語) を参照してください。
- メインウィンドウから「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。
- 「カテゴリ」から「CDC」を選択します。「プロジェクト」から「CDC アプリケーション」を選択します。「次へ」をクリックします。
- 「プラットフォームを選択」ページで、「デバイス」ドロップダウンメニューから
DefaultColorPhone を選択します。プラットフォームとプロファイルの設定はそのままにします。
- 「新規 CDC アプリケーション」パネルで次の操作を行います。
- プロジェクトの名前を
newcdc にします。
- 主クラスは Java SE クラスではなく実際には Xlet クラスですが、
main() で作成します。
- パッケージ/クラス名を
Mainxlet に変更します。
- アプリケーション名は、「My Application」メニューにバンドルのタイトルとして表示される名前です。
- 「完了」をクリックします。新しいアプリケーションが作成され、次の図に示すように GUI ビルダーに主クラスのフォームが開きます。
Project Matisse の GUI ビルダーを使用したアプリケーションインタフェースの作成
Project Matisse の GUI ビルダーは、通常の J2SE 開発のときと同じように使用できます。GUI ビルダーで Main.java フォームを右クリックし、「レイアウトを設定」>「フリーレイアウト」を選択します。次に「パレット」ウィンドウから GUI ビルダーのデザイン領域まで、コンポーネントをドラッグ&ドロップします。フォームでは Swing コンポーネントだけを使用するように注意してください。AGUI プラットフォームは Swing をサポートしているので、Swing ウィジェットだけを使用できます。
IDE の GUI ビルダーの使用については、Java GUI と Project Matisse の学習を参照してください。
完了したら、「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトを右クリックし、「プロジェクトを実行」を選択します。アプリケーションがデバイスエミュレータに表示されます。
プロジェクトをデバッグしたり、JUnit フレームワークを使用してテストを作成、デバッグしたりすることもできます。
Windows CE 用の新規 CDC アプリケーションの作成 (CrEme VM を使用)
NSIcom CrEme VM を使用して、Windows CE が動作するデバイスの Java Swing アプリケーションを作成し、実行できます。
アプリケーションの作成
- メインウィンドウから「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。
- 「カテゴリ」で「CDC」を選択します。「プロジェクト」で「CDC アプリケーション」テンプレートを選択します。「次へ」をクリックします。
- 「プラットフォームを選択」ページで「pJSCP V4.10」を選択します。「次へ」をクリックします。
- プロジェクトに名前をつけます (例: myfirstcremeapp)。「完了」をクリックします。
- 「エクスプローラ」ウィンドウでプロジェクトの「ソースパッケージ」ノードを右クリックし、「新規」>「JFrame」フォームを選択します。「完了」をクリックします。NetBeans GUI Builder (Matisse) によって新しいフォームが表示されます。
注: CrEme デフォルトエミュレータでアプリケーションを実行するときに、main() メソッドのコードの最初のフラグメントが次に示すようになっていることを確認してください。これで Swing が読み込まれていることを確認できます。
try {
UIManager.setLookAndFeel(UIManager.getCrossPlatformLookAndFeelClassName());
} catch(Exception exception) {
System.out.println("Error loading L&F: " + exception);
}
-
アプリケーションを作成するには、Project Matisse の GUI ビルダーを使用します。Project Matisse の GUI ビルダーは、通常の J2SE 開発のときと同じように使用できます。
エミュレータがクラッシュする例外があった場合、エミュレータはその例外を標準出力ウィンドウに表示し、キーが押されるのを待ちます。ただし、IDE からキーを押すことはできません。代わりに、エクスプローラの「プロセス」で VM を中止する必要があります。
デバイスまたはエミュレータでアプリケーションをコンパイルして実行する
- ケーブルまたは Bluetooth を使用して、モバイルデバイスを接続します。
デバイスがある場合、手順 12 へ進みます。
デバイスがない場合、NetBeans Mobility Pack for CDC 5.5.1 インストールガイドの説明に従って、Microsoft Device Emulator と Virtual Machine Network Driver for the Microsoft Device Emulator をインストールします。その後、手順 2 〜 4 に従います。
デバイスがある場合は手順 5 に進みます。
- 「スタート」>「プログラム」>「Microsoft Windows Mobile 5.0 MSFP Emulator Images」>「Pocket PC Coldboot」を選択して、Microsoft Device Emulator を起動します。Pocket PC エミュレータが開きます。
- 「スタート」>「プログラム」>「Microsoft Windows Mobile 5.0 MSFP Emulator Images」>「Device Emulator Manager」を選択します。「Device Emulator Manager」が開きます。
- 「Device Emulator Manager」で、「Actions」>「Cradle」を選択します。
- 「アプリケーション」トレイのアイコンをクリックして ActiveSync を開きます。
ActiveSync がインストールされていない場合、「NetBeans Mobility Pack for CDC 5.5.1 インストールガイド」の手順に従って、ダウンロードしてインストールします。
ActiveSync を開くと、ActiveSync はデバイスまたはデバイスエミュレータを検出して接続します。
動作しない場合は、次の手順に従います。
- 「アプリケーション」トレイの ActiveSync アイコンをクリックします。
- 「ファイル」>「接続設定」を選択します。
- 次のいずれか、または両方を行います。
- 「以下のいずれか 1 つへの接続を許可」チェックボックスをオンにし、エミュレータの DMA を選択するか、または USB、あるいは実際のデバイスのポート番号を選択します。
- デバイスを自動的に検出する、「接続を実行」を選択します。
- デバイスに CrEme VM をダウンロードしてインストールします (ダウンロード)。ダウンロードしたファイルをダブルクリックします。
PC とデバイスの両方にインストールされます。
- NSIcom (ダウンロード)から Swing 拡張機能 (
CrE-ME410_swing.CAB) をデバイスにダウンロードし、インストールします。
デバイスまたはデバイスエミュレータに Swing 拡張をインストールするには、次の手順に従います。
- 「ActiveSync」ダイアログで、「ツール」>「Explore Device」を選択します。
エクスプローラウィンドウで「Mobile Device」が開きます。
CrE-ME410_swing.CAB をエクスプローラウィンドウにコピーします。
- デバイスまたはデバイスエミュレータで、「スタート」>「プログラム」>「ファイルエクスプローラ」を選択します。
- CrE-ME410_swing.CAB を起動します。
アプリケーションの実行
- プロジェクトを右クリックして「プロパティー」を選択します。
「プロパティー」ページが開きます。
- 「カテゴリ」の下の「一般」を選択します。
- 「NSIcom」タブを選択し、「リモート VM で実行」をチェックします。「了解」をクリックして「プロパティー」ページを閉じます。
- 「実行」>「主アプリケーションを実行」を選択します。
次の手順
組み込みのヘルプシステムに加えて、NetBeans Mobility Pack for CDC に関する一連のチュートリアルや記事があります。Mobility Pack for CDC でサポートされている Java ME, CDC 開発機能については、次のドキュメントを参照してください。