一般的な Java アプリケーション開発入門
このチュートリアルでは、NetBeans IDE 5.5 で Java SE アプリケーションを開発する基本的な手順を学ぶことができます。 ユーティリティークラスを持つ MyLib というプロジェクトを作成してから、そのライブラリプロジェクトからメソッドを実装する主クラスを持つ MyApp プロジェクトを作成します。
プロジェクトの準備と作成
最初に、あとで必要になるユーティリティークラスを収納する Java クラスライブラリを新規作成します。 そのあとで、主プロジェクトとして使用する Java アプリケーションを新規作成する必要があります。 MyApp プロジェクトを作成したら、そのクラスパスに MyLib のクラスを追加します。
Java クラスライブラリの新規作成
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。 「カテゴリ」で「一般」を選択します。 「プロジェクト」で「Java クラスライブラリ」を選択して、「次へ」をクリックします。
- 「プロジェクト名」に MyLib と入力します。 「プロジェクトの場所」を、使用しているコンピュータ上の任意のディレクトリに変更します。 以降、このドキュメントでは、このディレクトリを NetBeans_projects と表記します。
注: 上記で指定したパスは、次のように表示されます。 /NetBeans_projects/MyLib/
- 「完了」をクリックします。 「プロジェクト」および「ファイル」ウィンドウの両方に MyLib プロジェクトが表示されます。
Java アプリケーションの新規作成
- 「ファイル」>「新規プロジェクト」を選択します。 「カテゴリ」で「一般」を選択します。 「プロジェクト」で「Java アプリケーション」を選択して、「次へ」をクリックします。
- 「プロジェクト名」に MyApp と入力します。 「プロジェクトの場所」が NetBeans_projects に設定されていることを確認します。
- 主クラスとして acrostics.Main と入力します。
- 「主プロジェクトとして設定」および「主クラスを作成」チェックボックスが選択されていることを確認します。
- 「完了」をクリックします。 「プロジェクト」ウィンドウに MyApp プロジェクトが表示され、ソースエディタに
Main.java が表示されます。
コンパイル時クラスパスの設定
- 「プロジェクト」ウィンドウで MyApp プロジェクトの「ライブラリ」ノードを右クリックし、「プロジェクトを追加」を選択します。
- NetBeans_projects/ に移動して、MyLib プロジェクトフォルダを選択します。 「プロジェクト JAR ファイル」区画に、プロジェクトに追加できる JAR ファイルが表示されます。 実際にはまだ MyLib の JAR ファイルを作成していませんが、JAR ファイルが表示されることに注意してください。 この JAR ファイルは、MyApp プロジェクトを構築、実行したときに作成されます。
- 「プロジェクト JAR ファイルを追加」をクリックします。
- 「ライブラリ」ノードを展開します。 MyLib プロジェクトの JAR ファイルが MyApp プロジェクトのクラスパスに追加されます。
Java ソースコードの作成と編集
ここでは、まず Java パッケージを作成し、アクロスティックの作成に使用するメソッドを追加してから、Main クラスに acrostic メソッドを実装します。
Java パッケージとクラスファイルの作成
- 「MyLib」プロジェクトノードを右クリックし、「新規」>「Java クラス」を選択します。 新しいクラスに LibClass という名前を指定し、「パッケージ」フィールドに org.me.mylib と入力して「完了」をクリックします。 ソースエディタに LibClass.java が表示されます。
- LibClass.java のクラス宣言 (
public class LibClass {) とコンストラクタ (public LibClass() {) の間の行にカーソルを置き、 次のメソッドコードを入力またはペーストします。
public static String acrostic(String[] args) {
StringBuffer b = new StringBuffer();
for (int i = 0; i < args.length; i++) {
if (args[i].length() > i) {
b.append(args[i].charAt(i));
} else {
b.append('?');
}
}
return b.toString();
}
- ペーストしたコードの書式が正しくない場合は、Ctrl-Shift-F キーを押して、ファイル全体を再フォーマットします。
- Ctrl-S キーを押して、ファイルを保存します。
Java ファイルの編集
- ソースエディタで「Main.java」タブを選択します。 Java ファイルが開いていない場合は、「プロジェクト」ウィンドウで「MyApp」>「acrostics」を展開し、Main.java をダブルクリックします。
- main メソッドにある // TODO code application logic here コメントを削除し、次のように入力します。
String result = Li
- Ctrl キーを押しながら、スペースキーを押して、コード補完ボックスを開きます。 IDE は、プロジェクトのコンパイル時クラスパス上にあるすべてのクラスおよびメソッドについてコード補完を提供します。 LibClas (org.me.mylib) を選択し、Enter キーを押します。 IDE は残りのクラス名を整理し、自動的にクラスの import 文を作成します。
注: IDE はさらに、選択されたクラスまたはパッケージに関する javadoc 情報を表示するコード補完ダイアログを表示します。 ほとんどのパッケージには javadoc がないため、javadoc が見つからないというメッセージが Java クラスに到達するまで表示されます。
- main メソッドのLibClass のあとにピリオドを 1 つ入力します。. 再びコード補完ボックスが開きます。 acrostic(String[]args) メソッドを選択し、Enter キーを押します。 acrostic メソッドが自動的に入力され、メソッドのパラメータがヒントに表示されます。
- また Ctrl キーを押しながらスペースキーを押してコード補完ボックスを開き、args を選択して、Enter キーを押します。
- セミコロン (;) を入力します。 挿入ポイントが括弧の内側にあっても、セミコロンは閉じ括弧のあとに挿入されます。 完成した行は次のようになります。
String result = LibClass.acrostic(args);
- Enter キーを押して、新しい行を開始します。 sout と入力して、スペースキーを押します。 省略名 sout が System.out.println(""); に展開され、引用符の間にカーソルが表示されます。 引用符内に Result =、引用符のあとに + result と入力します。 完成した行は次のようになります。
System.out.println("Result = " + result);
- Ctrl-S キーを押して、ファイルを保存します。
プロジェクトのコンパイルと実行
プロジェクトを実行するには、主クラスおよび実行時引数を設定する必要があります。 ここでは、IDE の生成物の削除、構築、Javadoc 生成機能も見てみます。
主クラスと実行時引数の設定
- 「MyApp」プロジェクトノードを右クリックして「プロパティー」を選択し、ダイアログの左区画で「実行」ノードを選択します。 主クラスはすでに acrostic.Main に設定されています。
- 「引数」フィールドに However we all feel zealous と入力し、「了解」をクリックします。
主プロジェクトの実行
- 「実行」メニューから「実行」>「主プロジェクトを実行」(F6) を選択します。 出力がすべて見えるように、「出力」ウィンドウをダブルクリックして最大化します。 Ant によって MyLib.jar が構築されてから、このファイルを使って MyApp がコンパイルされます。 最後にプログラムからの出力 Result = Hello (引数としてプログラムに渡されたフレーズのアクロスティック) が表示されます。
- 「ファイル」ウィンドウを選択して、「MyApp」プロジェクトフォルダを展開します。 構築で作成されたクラスファイルは build フォルダにあります。
- F6 キーを押して、プログラムを再実行します。 新しくコンパイルする必要があるものは何もなく、単にプログラムが実行されます。
プロジェクトの生成物の削除と構築
- 「構築」>「プロジェクトの生成物を削除して構築」(Shift-F11) を選択します。 MyLib および MyApp 両方のプロジェクトの生成物が削除され、その処理の一環として両方のプロジェクトが再構築されます。
- 「プロジェクト」ウィンドウで「MyLib」プロジェクトノードを右クリックし、「プロジェクトの生成物を削除」を選択します。 単に MyLib プロジェクトの生成物が削除されます。
個別プロジェクトの構築
- 「プロジェクト」ウィンドウで「MyLib」プロジェクトノードを右クリックします。
- コンテキストメニューから「プロジェクトを構築」を選択します。
Javadoc の生成
- MyLib プロジェクトを選択します。
- IDE のメインメニューから「構築」>「"MyLib" の Javadoc を生成」を選択します。
「出力」ウィンドウに Javadoc 出力が表示され、Web ブラウザが開いて Javadoc が表示されます。
プロジェクトのテストとデバッグ
ここでは、JUnit を使用してプロジェクトに対するテストを作成、実行します。また、IDE のデバッガでプロジェクトを実行してエラーの有無を調べます。
JUnit テストの作成
- 「プロジェクト」ウィンドウで「LibClass.java」ノードを右クリックして、「ツール」>「JUnit テスト」>「テストを作成」(Ctrl-Shift-U) を選択します。 「了解」をクリックして、デフォルトのオプションでコマンドを実行します。 「テストパッケージ」の下に org.me.mylib パッケージと LibClassTest.java ファイルが作成されます。
- LibClassTest.java で、testAcrostic メソッドの本体部分を削除し、次のコードを入力またはペーストします。
System.err.println("Running testAcrostic...");
String result = LibClass.acrostic(new String[]
{"fnord", "polly", "tropism"});
assertEquals("Correct value", "foo", result);
- Ctrl-S キーを押してファイルを保存します。
JUnit テストの実行
- 「MyLib」プロジェクトノードを選択して、「実行」>「"MyLib" をテスト」(Alt-F6) を選択します。 「出力」ウィンドウに「MyLib (test)」タブが開きます。 JUnit テストケースがコンパイルされて、実行されます。 JUnit テスト結果で、テストに合格したことが示されます。
- プロジェクト全体をテストするのではなく、1 つのテストファイルを実行することもできます。 ソースエディタで「LibClass.java」タブを選択し、「実行」メニューから「実行」>「ファイルを実行」>「"LibClass.java" をテスト」を選択します。
プロジェクトのデバッグ
- LibClass.java ファイル内の
acrostic メソッドに移動し、b.append(args[i].charAt(i));. Ctrl-F8 キーを押すことによって、ブレークポイントを設定します。
- 「実行」>「主プロジェクトをデバッグ」(F5) を選択します。 「デバッガ」ウィンドウが開き、ブレークポイントに達するまで、デバッガでプロジェクトが実行されます。
- 「ローカル変数」ウィンドウを選択して、「args」ノードを展開します。 文字列型の配列に、コマンド引数として入力したフレーズが含まれています。
- ツールバーで「ステップイン」(F7) を選択してプログラムをステップ実行し、形成されるアクロスティックを観察します。
プログラムの最後に到達すると、デバッガウィンドウが閉じます。
次の手順
NetBeans IDE 5.5 を使用して Java SE アプリケーションを開発する方法についての詳細は、次のリソースを参照してください。