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一般的な Java アプリケーション開発入門

この簡単なチュートリアルでは、NetBeans IDE 6.0 で Java SE アプリケーションを開発する基本的な手順を示します。このチュートリアルは、Java アプリケーションを開発した経験があるユーザーを対象としています。手順の中で、アプリケーション開発に役立つ IDE の機能を紹介していきます。

このチュートリアルでは、複数の単語から 1 文字ずつ取り、1 つの単語を作成するアプリケーションを開発します。作成する単語は、最初の単語の 1 文字目、2 番目の単語の 2 文字目、3 番目の単語の 3 文字目 (以下同様) から構成されます。このような単語をアクロスティックといいます。

目次

このページの内容は NetBeans 6.0 IDE が対象です

プロジェクトの設定

このチュートリアルで作成するアプリケーションは次の 2 つのプロジェクトから構成されます。

  • ユーティリティークラスを含む Java ライブラリプロジェクト。
  • ライブラリプロジェクトのメソッドを実装する主クラスを含む Java アプリケーションプロジェクト。

注: 通常はこのような簡単なアプリケーションに 2 つのプロジェクトは必要ありません。ここで 2 つのプロジェクトを使用するのは、より複雑なアプリケーションに必要になる可能性がある機能を紹介するためです。

最初に、あとで必要になるユーティリティークラスを収納する Java クラスライブラリを新規作成します。そのあとで、主プロジェクトとして使用する Java アプリケーションを新規作成する必要があります。MyApp プロジェクトを作成したら、そのクラスパスに MyLib のクラスを追加します。

Java クラスライブラリの新規作成

  1. 「ファイル」>「新規プロジェクト」(Ctrl-Shift-N) を選択します。「カテゴリ」から「Java」を選択します。「プロジェクト」で「Java クラスライブラリ」を選択して、「次へ」をクリックします。
  2. 「プロジェクト名」に MyLib と入力します。「プロジェクトの場所」を使用コンピュータ上の任意のフォルダに変更します。以降、このドキュメントでは、このディレクトリを NetBeans_projects と表記します。

    注: 前述の手順で指定したパスは、ウィザードの「プロジェクトフォルダ」フィールドに次のように表示されます。/NetBeans_projects/MyLib/

  3. 「完了」をクリックします。「プロジェクト」および「ファイル」ウィンドウの両方に MyLib プロジェクトが表示されます。

Java アプリケーションの新規作成

  1. 「ファイル」>「新規プロジェクト」を選択します。「カテゴリ」から「Java」を選択します。「プロジェクト」で「Java アプリケーション」を選択して、「次へ」をクリックします。
  2. 「プロジェクト名」に MyApp と入力します。「プロジェクトの場所」が NetBeans_projects に設定されていることを確認します。
  3. 主クラスとして acrostics.Main と入力します。
  4. 「主プロジェクトとして設定」および「主クラスを作成」チェックボックスが選択されていることを確認します。
  5. 「完了」をクリックします。「プロジェクト」ウィンドウに MyApp プロジェクトが表示され、ソースエディタに Main.java が表示されます。

コンパイル時クラスパスの設定

MyApp は MyLib 内のクラスに依存するので、MyLib を MyApp のクラスパスに追加する必要があります。MyLib をクラスパスに追加すれば、MyApp プロジェクト内のクラスが MyLib プロジェクト内のクラスを確実に参照でき、コンパイルエラーが発生しません。また、MyApp プロジェクトでコード補完を使用して、MyLib プロジェクトに基づいてコードを入力できます。

ライブラリのユーティリティークラスをプロジェクトのクラスパスに追加する

  1. 「プロジェクト」ウィンドウで MyApp プロジェクトの「ライブラリ」ノードを右クリックし、「プロジェクトを追加」を選択します。
  2. NetBeans_projects/ に移動して、MyLib プロジェクトフォルダを選択します。「プロジェクト JAR ファイル」区画に、プロジェクトに追加できる JAR ファイルが表示されます。実際にはまだ MyLib の JAR ファイルを作成していませんが、JAR ファイルが表示されることに注意してください。この JAR ファイルは、MyApp プロジェクトを構築、実行したときに作成されます。
  3. 「プロジェクト JAR ファイルを追加」をクリックします。
  4. 「ライブラリ」ノードを展開します。MyLib プロジェクトの JAR ファイルが MyApp プロジェクトのクラスパスに追加されます。

Java ソースコードの作成と編集

ここでは、まず Java パッケージを作成し、アクロスティックの作成に使用するメソッドを追加してから、Main クラスに acrostic メソッドを実装します。

Java パッケージとクラスファイルの作成

  1. 「MyLib」プロジェクトノードを右クリックし、「新規」>「Java クラス」を選択します。新しいクラスに LibClass という名前を指定し、「パッケージ」フィールドに org.me.mylib と入力して「完了」をクリックします。ソースエディタに LibClass.java が表示されます。
  2. LibClass.java 内でクラス宣言のあとにカーソルを置きます (public class LibClass {)。
  3.     public static String acrostic(String[] args) {
            StringBuffer b = new StringBuffer();
            for (int i = 0; i < args.length; i++) {
                if (args[i].length() > i) {
                    b.append(args[i].charAt(i));
                } else {
                    b.append('?');
                }
            }
            return b.toString();
        }
  4. ペーストしたコードの書式が正しくない場合は、Alt-Shift-F キーを押して、ファイル全体を再フォーマットします。
  5. Ctrl-S キーを押して、ファイルを保存します。

Java ファイルの編集

Main.java にコードを追加しながら、ソースエディタのコード補完機能およびコードテンプレート機能 (省略名) を説明します。

  1. ソースエディタで「 Main.java 」タブを選択します。Java ファイルが開いていない場合は、「プロジェクト」ウィンドウで「MyApp」>「ソースパッケージ」>「acrostic」を展開し、 Main.java をダブルクリックします。
  2. main メソッドにある // TODO code application logic here コメントを削除します。
  3. コメントの代わりに次のように入力します。
    String result = Li

    カーソルは Li の直後に置いたままにします。次の手順で、コード補完を使用して LiLibClass に変える方法を示します。

  4. Ctrl キーを押しながら、スペースキーを押して、コード補完ボックスを開きます。

    語の補完方法の候補一覧が表示されます。ただし、必要なクラス LibClass が一覧に含まれない可能性があります。

  5. 再び Ctrl- スペースを押すとさらに候補が表示されます。

    LibClass はこの一覧に含まれるはずです。

  6. LibClass」を選択し、Enter キーを押します。IDE は残りのクラス名を整理し、自動的にクラスの import 文を作成します。

    注: コード補完ボックスの上に、選択されたクラスまたはパッケージに関する javadoc 情報を表示する別のボックスが表示されます。ほとんどのパッケージには javadoc がないため、javadoc が見つからないというメッセージが Java クラスに到達するまで表示されます。

  7. main メソッドの LibClass のあとにピリオドを 1 つ入力します。再びコード補完ボックスが開きます。
  8. acrostic(String[]args) メソッドを選択し、Enter キーを押します。IDE によって acrostic メソッドの内容が入力され、args パラメータが強調表示されます。
  9. Enter キーを押してパラメータとして args を設定します。
  10. セミコロン (;) を入力します。

    完成した行は次のようになります。

    String result = LibClass.acrostic(args);
  11. Enter キーを押して、新しい行を開始します。次に sout と入力して、Tab キーを押します。省略名 soutSystem.out.println(""); に展開され、引用符の間にカーソルが表示されます。引用符内に Result =、引用符のあとに + result と入力します。完成した行は次のようになります。
    System.out.println("Result = " + result);
  12. Ctrl-S キーを押して、ファイルを保存します。

プロジェクトのコンパイルと実行

プロジェクトを実行するには、主クラスおよび実行時引数を設定する必要があります。ここでは、IDE の生成物の削除、構築、Javadoc 生成機能も見てみます。

主クラスと実行時引数の設定

  1. 「MyApp」プロジェクトノードを右クリックして「プロパティー」を選択し、ダイアログの左区画で「実行」ノードを選択します。主クラスはすでに acrostic.Main に設定されています。
  2. 「引数」フィールドに However we all feel zealous と入力し、「了解」をクリックします。

主プロジェクトの実行

  1. 「実行」メニューから「実行」>「主プロジェクトを実行」(F6) を選択します。
  2. 出力がすべて見えるように、「出力」ウィンドウをダブルクリックして最大化します。Ant によって MyLib.jar が構築されてから、このファイルを使って MyApp がコンパイルされます。最後にプログラムからの出力 Result = Hello (引数としてプログラムに渡されたフレーズのアクロスティック) が表示されます。
  3. 「ファイル」ウィンドウを選択して、「MyApp」プロジェクトフォルダを展開します。構築で作成されたクラスファイルは build フォルダにあります。
  4. F6 キーを押して、プログラムを再実行します。新しくコンパイルする必要があるものは何もなく、単にプログラムが実行されます。

プロジェクトの削除と構築

プロジェクトの構築後にクラスを変更した場合は、構築アーティファクトをすべてシステムから削除し、アプリケーションのビルドを新規に作成することをお勧めします。この処理を行うには、「削除して構築」コマンドを使用します。

  1. 「構築」>「プロジェクトの生成物を削除して構築」(Shift-F11) を選択します。MyLib および MyApp 両方のプロジェクトの生成物が削除され、その処理の一環として両方のプロジェクトが再構築されます。
  2. 「プロジェクト」ウィンドウで「MyLib」プロジェクトノードを右クリックし、「プロジェクトの生成物を削除」を選択します。単に MyLib プロジェクトの生成物が削除されます。

個別プロジェクトの構築

  1. 「プロジェクト」ウィンドウで「MyLib」プロジェクトノードを右クリックします。
  2. コンテキストメニューから「プロジェクトを構築」を選択します。

Javadoc の生成

  1. MyLib プロジェクトを選択します。
  2. IDE のメインメニューから「構築」>「"MyLib" の Javadoc を生成」を選択します。

    「出力」ウィンドウに Javadoc 出力が表示され、Web ブラウザが開いて Javadoc が表示されます。

プロジェクトのテストとデバッグ

ここでは、JUnit を使用してプロジェクトに対するテストを作成、実行します。また、IDE のデバッガでプロジェクトを実行してエラーの有無を調べます。JUnit テストでは、acrostic メソッドにフレーズを渡し、表明を使用して予測される結果を示すことで、LibClass をテストします。

JUnit テストの作成

  1. 「プロジェクト」ウィンドウで「 LibClass.java 」ノードを右クリックして、「ツール」>「JUnit テスト」>「テストを作成」(Ctrl-Shift-U) を選択します。

    JUnit テストを IDE ではじめて作成する場合は、「JUnit のバージョンを選択」ダイアログが表示されます。Enter キーを押して JUnit 4.x を選択し、「テストを作成」ダイアログに進みます。

  2. 「テストを作成」ダイアログで「了解」をクリックして、デフォルトのオプションでコマンドを実行します。org.me.mylib パッケージと LibClassTest.java ファイルが、別個の test フォルダに作成されます。このファイルを見つけるには、「テストパッケージ」ノード、「 org.me.mylib 」サブノードを順に展開します。
  3. LibClassTest.java で、public void acrostic() メソッドの本文を削除します。
  4. 行を削除した部分に次のコードを入力またはペーストします。
    System.err.println("Running testAcrostic...");
    String result = LibClass.acrostic(new String[]
                      {"fnord", "polly", "tropism"});
    assertEquals("Correct value", "foo", result);
  5. Ctrl-S キーを押してファイルを保存します。

JUnit テストの実行

  1. 「MyLib」プロジェクトノードを選択して、「実行」>「"MyLib" をテスト」(Alt-F6) を選択します。「出力」ウィンドウに「 MyLib (test) 」タブが開きます。JUnit テストケースがコンパイルされて、実行されます。JUnit テスト結果で、テストに合格したことが示されます。
  2. プロジェクト全体をテストするのではなく、1 つのテストファイルを実行することもできます。ソースエディタで「 LibClass.java 」タブを選択し、「実行」メニューから「実行」>「ファイルを実行」>「"LibClass.java" をテスト」を選択します。

IDE には JUnit API に関するドキュメントが付属します。「ヘルプ」>「Javadoc 参照」>「JUnit API」を選択してください。

JUnit の詳細については、http://www.junit.org を参照してください。

プロジェクトのデバッグ

  1. LibClass.java ファイル内の acrostic メソッドに移動し、b.append(args[i].charAt(i)); 内の任意の位置に挿入ポイントを置きます。Ctrl-F8 キーを押すことによって、ブレークポイントを設定します。
  2. 「実行」>「主プロジェクトをデバッグ」(Ctrl-F5) を選択します。「デバッガ」ウィンドウが開き、ブレークポイントに達するまで、デバッガでプロジェクトが実行されます。
  3. 「局所変数」ウィンドウを選択して、「args」ノードを展開します。文字列型の配列に、コマンド引数として入力したフレーズが含まれています。
  4. ツールバーで「ステップイン」(F7) を選択してプログラムをステップ実行し、形成されるアクロスティックを観察します。

    プログラムの最後に到達すると、デバッガウィンドウが閉じます。


次の手順

NetBeans IDE を使用して Java SE アプリケーションを開発する方法についての詳細は、次のリソースを参照してください。

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