Ruby および Rails について
執筆:
Chris Kutler
2007 年 12 月 [リビジョン番号: V6.0--2]
このチュートリアルでは、NetBeans IDE での Ruby および Ruby on Rails アプリケーションの開発の概要について説明します。このチュートリアルは、アプリケーション開発の一般的な段階の一部を実行する、IDE の Ruby サポートの使用方法を示します。
このチュートリアルは、特定の順序で学習を進める必要はありません。最初にざっと目を通してから、時間に余裕があれば各節に戻ることもできます。手順通りのチュートリアルを実行する場合は、まず「Ruby のブログを 10 分で作成 」を試してください。
目次
チュートリアルの要件
このチュートリアルでは、次のテクノロジとリソースが必要です。
NetBeans Ruby サポートのインストールと設定、および NetBeans Ruby on Rails プロジェクトからのデータベースサーバーの操作については、「Ruby サポートのインストールと設定 」を参照してください。
プロジェクトは、アプリケーションを開発するための作業環境です。Ruby プロジェクトを新しく作成するときには、既存のファイルからプロジェクトを作成するか、Ruby プロジェクト用のテンプレートを使用して一連のフォルダを新しく作成するかを選択できます。
注: IDE 以外で構築した既存の Ruby またはJRuby プロジェクトを開いた場合、IDE がそのプロジェクトに加える NetBeans ソフトウェア関連の変更は、NetBeans のメタデータを含む nbproject フォルダを作成することだけです。
IDE では同時に複数のプロジェクトを開いておくことができます。複数のプロジェクトを開いている場合、主プロジェクトにするプロジェクトを指定する必要があります。主プロジェクトとは、「主プロジェクトを実行」ボタンをクリックしたときに IDE が実行するプロジェクトです。主プロジェクトを切り替えるには、「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトを右クリックし、「主プロジェクトとして設定」を選択します。
新しい Ruby プロジェクトが作成されると、デフォルトで IDE は main.rb という名前のファイルを作成し、そのファイルを主プロジェクトとして設定します。「主プロジェクトを実行」ボタン ( ) をクリックすると、すべてのファイルの変更が保存されて、主スクリプトが実行されます。別の起動スクリプトに切り替えるには、「プロジェクト」ウィンドウで「プロジェクト」ノードを右クリックし、ポップアップメニューから「プロパティー」を選択します。「実行」カテゴリを選択し、「主スクリプト」テキストフィールドにそのファイル名を入力します。
注: main.rb ファイルは、Ruby プロジェクト用に作成されるファイルです。Ruby on Rails プロジェクトを作成した場合 (「Ruby on Rails プロジェクトの作成 」の節を参照)、main.rb ファイルは作成されません。
試してみましょう
Ruby プロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。
IDE をまだ起動していない場合、次のいずれか適切な方法で起動します。
Windows、Solaris、および Linux。 NetBeans のデスクトップアイコンをダブルクリックします。
Mac。 インストールフォルダ内の NetBeans のアイコンをダブルクリックします。
「プロジェクト」ウィンドウ上の空白部分を右クリックし、ポップアップメニューから「新規プロジェクト」を選択します。
「新規プロジェクト」ウィザードの「カテゴリ」区画で「Ruby」を選択し、「プロジェクト」区画で「Ruby アプリケーション」を選択して、「次へ」をクリックします。このプロジェクトが IDE で最初に開いた、または作成された Ruby プロジェクトである場合、Ruby インタプリタの選択を求めるダイアログが表示されることがあります。いずれかのインタプリタを選択し、「了解」をクリックします。
simple_ruby_application などのプロジェクト名を指定して、「完了」をクリックします。
エディタに main.rb ファイルが表示されます。
コードが puts を呼び出し、文字列「Hello World」が表示されます。
「プロジェクト」ウィンドウは、プロジェクトファイルの論理ビューを表示します。「ファイル」タブをクリックして物理レイアウトを確認し、「プロジェクト」ウィンドウに戻ります。Ruby プロジェクトを使用した場合、ビューはよく似たものになります。
「主プロジェクトを実行」ボタン ( ) をクリックして、アプリケーションを実行します。
IDE の下部にあるウィンドウに、次に示すような出力が表示されます。
図 1: 「出力」ウィンドウ
Ruby プロジェクトファイルの操作は、テキストエディタからそれらのファイルを操作するのに似ています。「プロジェクト」ウィンドウまたは「ファイル」ウィンドウのいずれかでファイルのノードをダブルクリックすると、ファイルが開きます。Alt-Shift-O キー (Mac の場合は Ctrl-Shift-O キー) を押して、名前でファイルにアクセスすることもできます。
IDE のエディタには、プログラミング作業を容易にする多くの機能が用意されています。この節では、基本の編集機能の一部を学びます。編集機能の総合リストは、NetBeans Ruby Editing wiki ページにあります。
試してみましょう。
製品リストを表示する単純な Ruby プロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。最初に、個別品目のクラスを作成します。次に、品目リストのクラスと、製品のデータを入れるデータファイルを作成します。最後に、main.rb ファイルを編集して、リストが表示されるようにます。このコードを開発する過程で、編集機能についても紹介します。
Item クラスを作成する
Ruby プロジェクトを作成するか、または前の節で作成した Ruby プロジェクトを使用します。
「プロジェクト」ウィンドウで、「ソースファイル」ノードを右クリックし、ポップアップメニューから「新規」>「Ruby クラス」を選択してクラスファイルを作成します。「クラス」テキストボックスに「Item 」と入力して、「完了」をクリックします。
item.rb という名前のファイルが作成され、そのファイルがエディタで開きます。
item.rb ファイルの内容を、誤りを含む次のコードに置き換えます。このコードは、あとの手順で修正します。
コード例 1: Item クラス
class Item
def initialize(id, type, price)
end
def simple_method(id, type, price)
@id = id
@type = type
@price = price.to_f
end
def to_s
"Item #{@id} is a #{@type}: Price $#{@price}"
end
end
ソースを右クリックし、ポップアップメニューから「整形」を選択して、コードを再フォーマットします。
initialize メソッドの引数の下に、次の図に示すような、グレーの波線があります。これらの線は、使用していない変数を示します。次の 2 つの手順でこのエラーを修正します。
図 2: 使用されていない変数
simple_method の @type 上にカーソルを置き、Alt-Shift- ピリオドキー (Mac の場合は Ctrl-Shift- ピリオドキー) を押して、行を選択します。同じキーの組み合わせをもう一度押して、次の図に示すように、ブロックを選択します。
図 3: 複数行の選択
ソース内を右クリックし、ポップアップメニューから「カット」を選択します。
コンストラクタ (initialize メソッド) の先頭にカーソルを置き、Shift-Enter キーを押して、現在の行の下に新しい行を追加します。新しい行を右クリックし、ポップアップメニューから「ペースト」を選択します。
simple_method の目的は、前の手順に必要なコードを保持することでした。このメソッドは削除できます。最初に、simple_method の end 文にカーソルを置きます。
対応する def が強調表示されます。
Alt-Shift- ピリオドキー (Mac の場合は Ctrl-Shift- ピリオドキー) を押してメソッドを選択し、Backspace キーを押して削除します。
空白行にカーソルを置き、Ctrl-E キー (Mac の場合は Cmd-E キー) を押して、その行を削除します。
この手順と、このあとの 2 つの手順は、コード補完の使用方法を示しています。クラスブロックの先頭で行を開き、その行にカーソルを置いて「attr_a 」と入力し、Ctrl-スペースキー (Ctrl-スペースキーが機能しない場合は Ctrl-\ キー) を押します。
次の図に示すとおり、コード補完候補の一覧が表示されます。
図 4: attr_a のコード補完一覧
attr_accessor :attr_names rw を選択して、Enter キーを押します。
次の図に示すように、コードが補完され、編集対象として attr_names が選択状態になります。
図 5: 補完されたコード
「id, :type, :price 」と入力して文を完成し、Enter キーを押します。
完成した文は次のコードのようになります。
attr_accessor :id, :type, :price
attr_accessor メソッドに対する引数を個々に選択して、各属性の使用が強調表示されるのを確認します。
完成したスクリプトは次のコード例のようになります。
コード例 2: フォーマットされた Item クラス
class Item
attr_accessor :id, :type, :price
def initialize(id, type, price)
@id = id
@type = type
@price = price.to_f
end
def to_s
"Item #{@id} is a #{@type}: Price $#{@price}"
end
end
ItemsList クラスを作成する
「プロジェクト」ウィンドウで「ソースファイル」ノードを右クリックし、ポップアップメニューから「新規」>「Ruby クラス」を選択して、別のクラスファイルを作成します。「クラス」テキストボックスに「ItemsList」と入力して、「完了」をクリックします。items_list.rb というファイル名になります。
items_list.rb ファイルの内容を次の文に置き換えます。
コード例 3: ItemsList クラス
class ItemsList
DATA_FILE="data.txt"
attr_accessor :items
def initialize
@items = ItemsList.load_item_data
end
private
def self.load_item_data
items = []
File.open(DATA_FILE) do |data_file|
data_file.readlines.each do |line|
items << Item.new(*line.split("\s"))
end
end
items
end
end
クラス定義の上に行を開き、「require ' (単一引用符)」と入力します。
次の図に示すように、終了単一引用符が IDE によって自動的に挿入され、引用符の間にカーソルが置かれます。引用符、大括弧、角括弧などの対の区切り文字と、コードブロックの end 文は、IDE によって自動的に挿入および削除されます。
図 6: 区切り文字ペアの補完
単一引用府内にカーソルが置かれた状態で、「it 」と入力し、Ctrl-スペースキーを押します。次の図に示すように、「it」で始まる使用可能なインポートは 1 つだけです。Tab キーを押して選択を受け入れます。
図 7: require 文に対するコード補完
データファイルを作成する
「プロジェクト」ウィンドウで「ソースファイル」ノードを右クリックし、ポップアップメニューから「新規」>「その他」を選択します。「カテゴリ」区画で「その他」を選択し、「ファイルの種類」区画で「空のファイル」を選択して、「次へ」をクリックします。
「ファイル名」テキストボックスに「data.txt 」と入力します。
「フォルダ」が lib に設定されていることを確認して、「完了」をクリックします。
注: テキストファイルを lib フォルダに置こうとしています。これは、デフォルトで、IDE からプロジェクトを実行する場合に、デフォルトの作業用ディレクトリが lib フォルダであるためです。
data.txt ファイルに次のテキストをペーストします。
コード例 4: 製品データ
BF15678 book 25.32
C29589 cd 18.95
F89028 beverage 2.00
BN98232 book 45.33
BF15890 book 15.98
主スクリプトを作成して、アプリケーションを実行する
「プロジェクト」ウィンドウで main.rb をダブルクリックして、エディタウィンドウにファイルを表示します。その内容を、品目リストを表示する次の文に置き換えます。
コード例 5: main.rb の内容
require 'items_list'
items_list = ItemsList.new
items_list.items.each do |item|
line_item = item.to_s
line_item.gsub!(/book/, 'fiction \0') if item.id =~ /\AB[FN]/
line_item.gsub!(/fiction/, 'non-\0') if item.id =~ /\ABN/
puts line_item
end
puts "\n"
コピーしたコードには、2 つの Regexp オブジェクト /\AB[FN]/ および /\ABN/ が含まれています。次の図に示すように、1 つの Regexp オブジェクト内にカーソルを置いて、Ctrl- スペースキーを押します。正規表現文字と文字組み合わせの一覧が表示されます。コード例 5 のデータを参照し、2 つの正規表現それぞれに一致する品目を推測します。
図 8: 正規表現のコード補完
メインツールバーにある「主プロジェクトを実行」ボタンをクリックして、プロジェクトを実行します。
すべての変更が保存され、main.rb スクリプトが実行されます。次の図に示すように、「出力」ウィンドウにアプリケーションの出力内容が表示されます。
図 9: simple_ruby_application の出力
別の Ruby プロジェクトを作成して、これまでに学んだことを復習してみてください。タスクリスト内のエントリを読み取らせて、表示するプロジェクトを作成してみてください。
関連情報
Ruby on Rails プロジェクトの作成
IDE での Ruby on Rails プロジェクトの作成は、ターミナルウィンドウで rails コマンドを使用するのとよく似ています。実際、プロジェクトを作成すると、rails コマンドが作成するのと同じフォルダおよび同じファイルが IDE によって作成されます。
プロジェクトを作成するには、「プロジェクト」ウィンドウ内を右クリックし、ポップアップメニューから「新規プロジェクト」を選択します。続いて、「カテゴリ」区画から「Ruby」を選択し、「プロジェクト区画から「Ruby on Rails アプリケーション」または「既存のソースを使用する Ruby on Rails アプリケーション」のいずれかを選択します。
IDE では複数のプロジェクトを同時に開いておくことができます。NetBeans アクションの実行対象プロジェクトになる主プロジェクトのノードは、太字で示されます。主プロジェクトを切り替えるには、「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトを右クリックし、「主プロジェクトとして設定」を選択します。
次の図に示すように、「新規プロジェクト」ウィザードの 2 ページ目で、プロジェクトの名前と場所を指定できます。サポートされている複数のデータベースサーバーの名前がドロップダウンリストで提供されます。IDE は選択されたデータベースサーバーと「JDBC を使用したアクセスデータベース」オプションを使用して、database.yml ファイルの内容を書き込む方法を決定します。
図 2: 「新規 Ruby on Rails プロジェクト」ウィザードの 2 ページ目
試してみましょう
Ruby on Rails プロジェクトを作成する手順は次のとおりです。
「プロジェクト」ウィンドウ上の空白部分を右クリックし、ポップアップメニューから「新規プロジェクト」を選択します。
「新規プロジェクト」ウィザードの「カテゴリ」区画で「Ruby」を選択し、「プロジェクト」区画で「Ruby on Rails アプリケーション」を選択して、「次へ」をクリックします。このプロジェクトが IDE で最初に開いた、または作成された Ruby プロジェクトである場合、Ruby インタプリタの選択を求めるダイアログが表示されることがあります。いずれかのインタプリタを選択し、「了解」をクリックします。
プロジェクト名 (たとえば simple_rails_application ) を指定します。
このアプリケーションで使用するデータベースサーバーを選択します。JRuby を使用する場合は、MySQL、PostgresSQL、Oracle、HSQLDB、または Java DB (Derby ともいう) のいずれかを選択します。
IDE はこの情報を使用して、database.yml をシードします。
注: このプロジェクトを単にこのチュートリアルのためにのみ使用する場合、データベースにアクセスすることがないため、データベース設定をデフォルトのままにすることもできます。
JRuby を使用し、MySQL 以外のデータベースサーバーにアクセスする場合は、必ず「JDBC を使用したアクセスデータベース」チェックボックスを選択します。データベースサーバーが MySQL の場合、JDBC を使用するかどうかは任意です。
このチェックボックスを選択すると、ActiveRecord-JDBC gem が使用されるよう、IDE によって environment.rb ファイルに文が追加されます。
注: JDBC 接続を使用するには、データベースサーバー用に JDBC 3.0 クライアントドライバを入手し、JRuby/lib フォルダにその JDBC ドライバのコピーを置く必要があります。
「完了」をクリックします。
「プロジェクト」ウィンドウでファイル構造の論理ビューを確認します。
プロジェクトのノード (プロジェクトのルートノード) を右クリックし、メニューのオプションを確認します。
「ファイル」タブをクリックして、「プロジェクト」ウィンドウに表示された論理ビューつきの物理ファイル構造を比較します。
次の図では、2 つのビューを比較しやすいようにウィンドウを横に並べて表示しています。
図 11: 「プロジェクト」ウィンドウと「ファイル」ウィンドウの比較
「ファイル」ウィンドウでプロジェクトのノードを右クリックすると、「プロジェクト」ウィンドウのポップアップメニューと、表示されたメニューオプションが異なることが分かります。たとえば、「プロジェクト」ウィンドウのプロジェクトのノード用ポップアップメニューには、その他の多くの Rails 固有のオプションに加えて、「生成」アクション、「Rake タスクの実行」アクション、「Rails コンソール」アクションなどがあります。
NetBeans の Ruby サポートでは、Ruby プロジェクトのほかに Ruby on Rails プロジェクトも操作できます。Rails は、MVC (model-view-controller) アーキテクチャーに基づいた、データベースに支援される Web アプリケーションを素早く作成することを可能にするフレームワークです。
Ruby プロジェクトと同様に、「プロジェクト」ウィンドウまたは「ファイル」ウィンドウでファイルのノードをダブルクリックするか、Alt-Shift-O キー (Mac の場合は Ctrl-Shift-O キー) を押してファイル名でアクセスすると、エディタでファイルを開くことができます。
「プロジェクト」ウィンドウのノード用ポップアップメニューは、コードを生成する generate スクリプトや特定のバージョンのデータベース表にマイグレーションする db:migrate タスクなど、Rails スクリプトや Rake タスクに簡単にアクセスする手段を提供します。
IDE はファイルの種類の関係を認識し、関連するファイルへ簡単に移動できるようにします。たとえばビューファイルを編集している場合、ポップアップメニューを使用して、そのファイルに関係するアクションファイルやテストに移動できます。
すべての NetBeans プロジェクトと同様に、「主プロジェクトを実行」ボタンをクリックするとアプリケーションを実行できます。IDE はすべてのファイル変更を保存し、必要に応じて Web サーバーを起動し、ブラウザに開始ページを表示します。コントローラ、アクション、ビュー、またはヘルパーのどれを編集しているかに関係なく、エディタで「ファイルを実行」メニューアクションを使用して、関係する URL をブラウザで開くことができます。
試してみましょう
次の手順に従って、「Ruby ファイルでの作業 」の節で紹介したプロジェクト例の Rails 版を作成します。このバージョンでは、コンストラクタは位置変数の代わりにハッシュを受け取り、YAML ファイルからデータを取得し、また、ItemsList の機能は Item クラスに移動されます。
注: 通常、Rails プロジェクトでは、モデルクラスをデータベース表の土台にします。ただし、この例では簡単にするために、アプリケーションは YAML ファイルからデータを取得します。
モデルクラスを作成する
Ruby on Rails プロジェクトを作成するか、前の節で作成したものを使用します。
「プロジェクト」ウィンドウで、「モデル」ノードを右クリックし、ポップアップメニューから「生成」を選択します。
次の図に示すように、「生成」ドロップダウンリストでモデルが選択された状態で「Rails ジェネレータ」ダイアログが開きます。
図 12: 「モデル」ノードから呼び出された Rails ジェネレータ
「引数」テキストボックスに「Item 」と入力して、「了解」をクリックします。
item.rb という名前のファイルが作成され、エディタでそのファイルが開かれます。「プロジェクト」ウィンドウの「モデル」ノードの下に、このファイルのノードが表示されます。IDE はまた、「単体テスト」の下にテストスイート、「テストフィクスチャー」の下にテストフィクスチャー、および「データベースマイグレーション」>「migrate」の下にマイグレーションを作成します。
item.rb ファイルの内容を、次のコードに置き換えます。
コード例 6: Item クラス
# Takes:
# :id => unique item id
# :type => type of item
# :price => price of the item
class Item
DATA_FILE="data.yml"
attr_accessor :id, :type, :price
def initialize(attributes)
@id = attributes['id']
@type = attributes['type']
@price = attributes['price'].to_f
end
def to_s
"Item #{@id} is a #{@type}: Price $#{@price}"
end
def self.load_item_data
YAML.load_file(DATA_FILE).collect do |item_hash|
Item.new(item_hash)
end
end
end
データファイルを作成する
Item クラスには、そのデータ用に data.yml ファイルが必要です。このファイルを作成するには、「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトのノードを右クリックし、ポップアップメニューから「新規」>「その他」を選択します。
「新規ファイル」ダイアログの「カテゴリ」区画で「Ruby」を選択し、「ファイルの種類」区画で「YAML ファイル」を選択して、「次へ」をクリックします。
「ファイル名」テキストボックスに「data 」と入力して、「完了」をクリックします。
プロジェクトのルートフォルダに data.yml という名前のファイルが作成され、エディタでそのファイルが開かれます。このファイルはルートフォルダにあるため、「プロジェクト」ウィンドウの論理ビューには表示されません。ただし、「ファイル」ウィンドウには表示されます。
data.yml ファイルの内容を次のテキストに置き換えます。
コード例 7: data.yml
-
id: BF15678
type: book
price: 25.32
-
id: C29589
type: cd
price: 18.95
-
id: F89028
type: beverage
price: 2.00
-
id: BN98232
type: book
price: 45.33
-
id: BF15890
type: book
price: 15.98
コントローラとビューを作成する
モデルの準備が完了しました。コントローラとビューを追加します。「プロジェクト」ウィンドウで、「コントローラ」ノードを右クリックし、ポップアップメニューから「生成」を選択します。
次の図に示すように、「生成」ドロップダウンリストでコントローラが選択された状態の「Rails ジェネレータ」ダイアログが開きます。
図 13: 「コントローラ」ノードから呼び出された Rails ジェネレータ
「名前」テキストボックスに「Item 」と入力し、「ビュー」テキストボックスに「index 」と入力して、「了解」をクリックします。
ItemController クラスと index.rhtml ビューの両方が作成されます。ビューは、「ビュー」>「item」ノードの下にあります。IDE はまた、「機能テスト」>「item_controller_test.rb」と「ヘルパー」>「item_helper.rb」も作成します。
item_controller.rb ファイルの内容を次のコードに置き換えます。
コード例 8: ItemController クラス
class ItemController < ApplicationController
def index
@items = Item.load_item_data
end
end
コントローラが索引ビューを呼び出す前に呼び出す index アクションは、@items 大域配列を項目のリストで埋めます。
index.rhtml ファイルに素早くアクセスするには、次の図のように、索引定義を右クリックしてポップアップメニューから「ナビゲート」>「Rails のアクションまたはビューに移動」を選択します。
図 14: ビューへのナビゲート
index.rhtml の内容を次のマークアップで置き換えます。
コード例 9: index.rhtml
<h1>List of Items</h1>
<table border="1">
<tr><th>Id</th><th>Type</th><th>Price</th></tr>
<% for item in @items %>
<tr>
<td><%= item.id %>
</td>
<td><%= item.type %></td>
<td class="align-right"><%= '%.02f' % item.price %></td>
</tr>
<% end %>
</table>
HTML に埋め込まれた Ruby コードは、コントローラ内の index アクションで定義された @items 大域配列に対して繰り返されます。
アプリケーションの実行
メインツールバーにある「すべてを保存」ボタンをクリックして、変更をすべて保存します。
ファイルのタブにあった、変更されたファイルであることを示すアスタリスク (*) が消えます。
エディタ内を右クリックし、「ファイルを実行」を選択します。
IDE によって item コントローラの URL と index アクションがサーバーに送信され、入れ替わりでブラウザに次のページが送信されます。
図 15: ブラウザに表示された Index ビュー
「主プロジェクトを実行」をクリックして、アプリケーション全体を実行してみてください。
標準の Ruby on Rails 開始ページが表示されます。これは、デフォルトで、ルーターが「公開」>「index.html」ファイルを表示するためです。このルーティングは、次の手順で変更します。
「プロジェクト」ウィンドウで「公開」を展開します。
「index.html」ノードを右クリックし、ポップアップメニューから「削除」を選択します。
「プロジェクト」ウィンドウで「構成」ノードを展開し、routes.rb をダブルクリックしてエディタで開きます。
次のコメントを探します。
# map.connect '', :controller => "welcome"
このコメントを、次の太字で示されているコードに置き換えます。
コード例 10: ルーティングコード
# You can have the root of your site routed by hooking up ''
# -- just remember to delete public/index.html.
map.connect '', :controller => "item"
ルーティングの変更がサーバーに取得されたことを確認するには、次の図に示すように、IDE の右下隅にあるサーバー停止ボタンをクリックします。
図 16: サーバー停止ボタン
「主プロジェクトを実行」をクリックして、ブラウザでアプリケーションを起動します。
復習
最初からプロジェクトを構築してみましょう。タスクリストのエントリを表示する Ruby on Rails プロジェクトを作成します。
「JRuby でのデータベースの使用 」および「Ruby のブログを 10 分で作成 」を参照してください。
ファイルではなくデータベースを使用した場合、タスクリストアプリケーションをどのように構築しますか。
関連情報
スクリーンキャストおよびチュートリアルは、NetBeans Ruby Documentation Index を参照してください。
Ruby on Rails Web サイトでは、スクリーンキャスト、プレゼンテーション、チュートリアル、およびサンプルが提供されています。
プラグインツールを使用して、Ruby Depot サンプルアプリケーションをダウンロードしてインストールできます。ご使用の IDE のバージョンとともに、すでにインストールされている場合もあります。プラグインをインストールしたあと、「プロジェクト」ウィンドウ内を右クリックし、ポップアップメニューから「新規プロジェクト」を選択します。「カテゴリ」区画で「サンプル」を展開し、「Ruby」を選択します。「Depot」を選択し、「次へ」をクリックします。「完了」をクリックし、ブラウザに表示される README の指示に従います。
JRuby Interactive Ruby (IRB) コンソールの使用
お気付きかもしれませんが、JRuby Interactive Ruby (IRB) コンソールは、Ruby IRB と同様に、対話形式で Ruby 文を入力できるモジュールです。また、JRuby Interactive Ruby (IRB) コンソールは、Java プラットフォームアプリケーションとの相互運用性も提供します。
このコンソールを開くには、メインメニューから「ウィンドウ」>「その他」>「Ruby シェル (IRB)」を選択します。次の図に示すように、コンソールは IDE の下の方に表示されます。
図 17: JRuby IRB コンソール
IRB コンソールは、NetBeans のインストールフォルダから起動されます。別のフォルダに切り替えるには、次のコマンドを入力します。your-path の部分は、Ruby ファイルを含むフォルダへのパスに置き換えてください。
=> Dir.chdir("your-path ")
コンソールウィンドウを閉じても、IRB セッションは終了しません。ウィンドウを再度開くと、まだコマンド履歴が残っています。セッションを終了するには、コンソールで「quit」または「exit」と入力します。
試してみましょう
メインメニューから「ウィンドウ」>「その他」>「Ruby シェル (IRB)」を選択して、IRB コンソールを開きます。
環境に慣れるために、PLATFORM 、VERSION 、ENV_JAVA 、ENV などの Ruby 定数をいくつか試してみます。最上位の定数をすべて見るには、「Object::constants 」と入力します。
IRB を使用して、Ruby 文を試しに使ってみます。たとえば次の文を入力して、Ruby の出力内容を確認します。
>> String.ancestors
>> "fig mango orange melon grapes".split(pattern="\s")
>> "users@ruby.netbeans.org" =~ /\A[\w\._%-]+@[\w\.-]+\.[a-zA-Z]{2,4}\z/
どのような種類の例外がスローされるかを確認するなど、その他の Ruby 文をテストすることも検討してみてください。
コード補完ポップアップ機能を試してみます。次の図に示すように、最初のいくつかの文字を入力して、Tab キーを押し、候補の一覧を表示します。入力を続けると、候補を絞り込むことができます。適切な候補を選択して Enter キーを押します。
図 18: コード補完ポップアップ
上矢印キーを押すと、コマンド履歴がスクロールされます。下矢印キーを押すと、下方向にスクロールされます。Return キーを押すと、コマンドが再実行されます。
関連情報
次の手順
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